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ゲームの中での拷問表現はどこから?
アメリカでは注目されやすい問題です。
今月シアトルで開かれたPAXで公開された、Bethesda社の新作『Brink』。KotakuのAJ・グラッサー記者が本作のデモでちょっと気になったことがあるようです。それがこのゲームでプレイヤーが使う「過激な尋問手段」。
あれ、でもこれって拷問のことじゃないの?
まず『Brink』というゲームについて簡単に説明すると、主人公は軍人で近未来の戦場を舞台にしたゲームです。そして例の「過激な尋問手段」というのは戦闘中にプレーヤーが倒れた敵に近づくことで実行することができます。この「尋問」の内容というのがiPhoneのようなデバイスを敵におしつけ敵が情報を吐き出すまで電気ショックを与えるというもの。そしてその情報でミッションがアップデートされるとのことです。
ゲームの中での暴力表現という点では比較的マイルドなほうです。表現としては『メタルギアソリッド』でスネークがオセロットから電気ショックの拷問を受けていたものに近いです。

ということは『Brink』ではプレイヤー、すなわち正義の味方がやってるから拷問じゃないってことでしょうか? ほかに拷問表現のあるゲームもあわせてちょっと考えてみましょう。
プレイヤーが敵に拷問をするというゲームで代表的なのがアメコミヒーロー、『パニッシャー』のゲームじゃないでしょうか。このゲームに関してはしっかりとゲーム中で「拷問」という言葉が使われていました。パニッシャーというキャラは正義の味方とは言いがたいですし、おそらく彼なら拷問という手段を行使するであろうと納得がいきます。
次に『レッドファクション:ゲリラ』はどうでしょう。このゲームではレベル側で遊ぶとストーリー上不可欠なミッションでNPCの相棒がナイフを使用した「尋問」をおこないます。果たしてプレイヤー自信がやっていなければOKなのか? 『Killzone 2』でリコが敵を尋問中にちょっと手荒になるのも同じことがいえます。
この拷問に関する問題をもっとややこしくするのが、拷問を情報集めのためではなくもっと感情的なことのためにやっているケース。『GTA: Vice City』や『GTA 4』がこのケースにあてはまります。どちらの場合も拷問が復讐や自己満足のために使われています。しかし『GTA 4』では女性を椅子に縛り付けたうえで殴って写真を撮るようなキャラ「ニコ」が主人公なので、ニコというキャラクターが拷問をした、ともとれます。なのでプレイヤー自身は暴力を行使することを選択などしていないと言い張れるのかもしれません。
最後にゲーム内のキャラではなくプレイヤー自身がある種の「拷問」を体験するケースを見てみましょう。たとえばアーケードゲームの『ミサイルコマンド』。ゲームのデザイン上、「勝つ」ということが不可能です。もちろん昔のアーケードゲームにはスコアを競い実質のクリアがないようなものが多くありましたが、『ミサイルコマンド』の場合はどんな熟練者でも6つの都市すべてを核ミサイルの脅威から救うことができないという一種の精神的な苦悩を強いられます。まあ、所詮ゲームなのでそんなに深く考えて遊ぶ人もいないでしょうが...。
精神的な苦悩といえば最近の例では『Fable 2』のラストも多くのプレイヤーを精神的に苦しめたようです。
と、まあゲームの中でのいろいろな拷問について語りましたが、結局のところ『Brink』はどうなんでしょう。果たしてiPhoneみたいなもので敵を感電させるのが「拷問」なのか「尋問」なのか。敵を痛めつけずに話だけ聞くというオプションもありませんでした。ミッションを進めるために情報が必要ならほかにいろいろ手段があってもいいような気がします。
ちなみにAJ記者は実際にこのゲームが「拷問」という表現を使っていたならば遊ぶ気にはならないないだろうといいます。彼女にとってはやさしめに遊びたいのに、やりたくもない拷問をすることで無理やり尋問と拷問の線引きをゲーム側にされること自体が一種の拷問のようなものだそうです。
う~ん、深いですね。
でも、もっと明確な拷問と尋問の線引きがほしい人はこのゲーム(グロ注意!)を試してみては。
AJ Glasser(原文/ニール太平)

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