『ゼルダの伝説 大地の汽笛』レビュー:ファンにとって至高の作品
掲載日時:2009.12.18 12:00
今回もやっぱり名作の香り。
巷ではあんまり話題になってない(?)感のある『ゼルダの伝説 大地の汽笛』。DS向け『ゼルダ』2作目となる本作ですが、米Kotakuのスティーブン・トティーロ記者からレビューが届きました。
今回の『ゼルダ』の特徴は何と言ってもゼルダ姫がリンクのお供として冒険についてきてくれることでしょう。そしてタイトルからもわかるように、新たな乗り物として「汽車」が登場します。こうしてみると『大地の汽笛』は過去の作品とも一味違うようですが、レビューのほうはどうなんでしょう?
『ゼルダの伝説 大地の汽笛』のレビュー全文は以下で!
- 気に入った
新たな世界:雪景色、山岳地帯、海岸、森と本作の舞台は以前の『ゼルダ』とあまり変わらないように見えるかもしれません。でも見かけだけでの判断は尚早です。この世界は興味深いキャラクター達で満たされた町であふれています。そして過去からの『ゼルダ』の例にもれず、この世界は隠れた場所とおどろきでいっぱいです。たとえば海賊の隠れ家を見つければ、今年最高の「脱獄ミニゲーム」が楽しめます。ゲームの半分はメインストーリーとは関係ない探索に費やされることでしょう。大なり小なり発見があり、『トワイライトプリンセス』の比較的空っぽだった世界とは違います。
列車:一見すると過去の『ゼルダ』での乗り物だった馬や船に比べて、汽車の登場は劣化に感じるかもしれません。しかし、ゲームが後半にさしかかるにつれて開発者が意図したとおり、非常にうまく(人や物の輸送など)汽車という乗り物が使われます。最終的に自分の好きなように列車の車両を交換できるようにもなります(トティーロ記者はガイコツ型にしたようです)。ゲーム中のいくつかの旅は長く感じるでしょうが、かしこくマルチタスクすることで汽車の運行がより楽しくなります。
人助け:『大地の汽笛』では何時間もリンクの人助けプレイが楽しめます。言い方を変えれば「おつかいクエスト」かもしれませんが、これらのクエストのシナリオ、ひと捻りきいた構成、そして汽車で人や物を一緒に運ぶことで複数のクエストを同時にこなせることが普通の「おつかいクエスト」とは違います。従来は一種族が生息していた町も人々の往来によって豊かになったり、プレイヤーが運んだ資材をもとに奇妙な建物が建つことがあります。さらにすばらしいのは、人々を喜ばせることによって新たな路線が開き、更なる目的地を目指ざせることでしょう。ゲーム内で人助けをするのがこんなに楽しいのは初めてです。
音楽:ゲーム内の音楽は幻想的でバラエティーに富む素晴らしいものです。ヘッドフォン必須。しかしもっと素晴らしいのは『時のオカリナ』を彷彿とさせる演奏可能な楽器の登場です。タッチペンとマイクに息を吹くことの組み合わせで、実際に管楽器を演奏している感じが再現されています(電車に乗っているほかの乗客には滑稽に映るかもしれませんが)。
ゼルダ姫:ゼルダ姫の元気いっぱいの性格はリンクの無性格さを補完し、すでに素晴らしいストーリーをより興味深いものにします。ゲーム中では時として一人で二人のキャラクターを操作することになり、ペンでの線引き、スワイプ、タッチのコンビネーションが要求されることも。こんな複雑な操作はスクエニの『すばらしきこのせかい』以来ですが、『大地の汽笛』ではプレイヤーがこの操作法に慣れるまでじっくり時間をかけてくれます。『ゼルダ』シリーズの伝統となっているブロックを使ったパズルも、線をいくつか引いてゼルダに任せることだってできるのです。これは素晴らしい。
ダンジョン:過去の作品と同じく、『大地の汽笛』のダンジョンの複雑さを言葉で表すのは難しいですが、よくデザインされていることはプレイしてみれば明確です。メインのダンジョンがいくつかと、ゼルダとの協力プレイで何度か訪れるダンジョン、そしてその他にも隠されたミニダンジョン的なものがいくつも用意されています。
ビジュアル:『大地の汽笛』はリッチなアートデザインのおかげで『夢幻の砂時計』よりも美麗です。汽車に乗っているときに前方のものが見えにくくなることもありましたが、上スクリーンのマップに必要な情報はすべて用意されているので問題ありません。でもDSで5本の指に入るくらいの美麗さなので下スクリーンにも目を奪われちゃいます。
- 気に入らなかった
姫はどこ?:本作にはもちろん技術的な制約もあります。ゲーム内で一番面白いダンジョンは動くキャラクターでいっぱいですが、冷静にならないといけない時にフレームレートが低下するので焦ります。もっとひどいのは、でっかい鎧を着たゼルダ姫が必ずしも呼んだ時にこちらに向かってこないことです。リンクに向かう代わりに反対方向に向かったり、壁に向かって歩くなんてことも。幸いなことに、プレイヤーはいつでも手動でゼルダ姫をコントロールすることでこの問題を克服できます。
なんで?:『ゼルダ』シリーズには「毎回こうだったから」という理由で収録されている要素がいくつかある気がします。何で宝箱からルピーを取るたびに、その価値を
知らせるメッセージがいちいち表示されるのでしょうか? 理由はわかります。そして何でラスボスを倒したあとに世界を冒険できないのでしょうか? 一応ラスボス直前でセーブをするように言われるのでそこからやり残したサイドクエストをこなすことは可能ですが。笛と雑音:このゲームに出てくる笛はプレイヤーが直接マイクに息を吹き込むことで機能します。なので電車内などの雑音が多い環境では、ゲームが勝手に雑音を息の音と勘違いすることも。だから間違った音を奏でてしまい、曲が完成しないのです。雑音の多い環境向けのオプションがあればよかったと思います。もしくは電車内で「みんな静かに!! 今『ゼルダ』やってるんだ!」、と叫ぶとか。
ストーリーの詳細や、新アイテム、パズル要素の詳細、そして『時のオカリナ』を彷彿とさせる部分に関してはあえて触れませんでした。これらをプレイヤー自身が発見することも楽しみの一つです。
プレイした人全員が『大地の汽笛』を気に入るとは限らないでしょう。汽車に関しても、ストーリーが進んでその有用性が分かるまで待てない人にはつまらなく感じるかもしれません。また、DSに慣れていない人はダンジョンの難易度が高いと感じてもおかしくないです。本作は必ずしも万人受けするゲームではないかもしれませんが、ゼルダファンにとっては至高の作品でしょう。
Stephen Totilo(原文/ニール太平)
掲載日時:2009.12.18 12:00
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