『HEAVY RAIN』のディレクターが語る:「アドベンチャーゲームは死んだ」
掲載日時:2010.01.03 17:00
『ファーレンハイト』でおなじみ、そして2010年発売予定の『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』が期待されるフランスのQuantic Dream。同社の創始者/CEOで、前述の作品のディレクターでもあるデヴィッド・ケイジさんにGameInformerがインタビューしています。
ゲーム業界でよく聞かれる「アドベンチャーゲームは死んだ」という言葉。この言葉についてどう思うのか、「アドベンチャーゲーム」を作っているケイジさんに尋ねています。
たぶん、私もその言葉に同意です。私はアドベンチャーというジャンルをとても楽しんでいますが、同時に、このジャンルはもがき苦しんでもいます。それはおそらく、このジャンルがこれまで進化できずに時代遅れになりつつあり、興味深いものではなくなってきているからです。
「進化」、というとBioWareが最近和製RPGについて述べていた話が思い返されますが...
しかし、それはあくまでも、ゲームの中のメカニクス、すなわちインベントリマネジメントや、パズル、ダイアログ選択といった部分の話です。アドベンチャーゲームがプレイヤーに提供するある種のゲーム経験においてはそうなのですが、だからといって人々が良いストーリーや興味深いキャラクターへの興味を失ったと言うわけではありません。
確かに、アドベンチャーゲームというとストーリー重視で提示される行動を選択したり、「ポイント・アンド・クリック」ゲームといった感じがしますよね。あとはRPGとかほかのジャンルがアドベンチャーゲーム的な部分を併せ持っていたりといった感じもありますし。
メディアは、ケイジさんの新作ゲーム『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』を「アドベンチャーゲーム」としていますが、ケイジさんによれば本作はアドベンチャーゲームではないそうです。
「アドベンチャーゲーム」は、メカニクスで成り立っています。そのメカニクスは、探索、インベントリマネジメント、パズル、ダイアログ選択で構成されています。そしてキャラクターやストーリーは大抵一本道で、カットシーンを通じてゆっくりとしたペースで展開していきます。その定義で言うと本作は「アドベンチャーゲーム」ではありません。インベントリも、アイテムを組み合わせることも、パズルも、延々と続くダイアログもありません。ストーリーはプレイヤーのとる行動を通して語られます。
どのジャンルに本作が当てはまるのかわかりませんし、重要だとも思いませんが、パッケージにジャンルを記さないといけないとなると...最終的に本作を楽しむことができれば、プレイヤーがこの作品のジャンルがアクション/アドベンチャーだったかRPGだったかを気にかけることもないでしょう。
『シェンムー』も「アドベンチャー」ではなく「FREE」(Full Reactive Eyes Entertainment)というジャンルだと言っていましたよね。ジャンルはさておいても、この作品は『シェンムー』や『ファーレンハイト』のような、これまでの「アドベンチャーゲームじゃないゲーム」から進化することはできているのでしょうか?
『Heavy Rain』はインタラクティブ・ストーリーテリングへの新たなアプローチをしています。それは(繰り返しの連続でプレイヤーを飽きさせる)ゲームのメカニクスに基づいたものではありません。リアルタイム3Dと時代の先端を行くヴィジュアルが融合し、ストーリーテリングとアクションが混ざり合う、そしてなによりも、プレイヤーが実際にストーリーに対して影響を与えることができるのです。
ゲームの終わりに最後にひとつかふたつカットシーンを見るのとはわけが違います。これは、プレーヤー自らが、自らのストーリーの、脚本家、役者、そして監督となり、様々なストーリーを生きるということなのです。
とても興味深く期待も大きい作品ですが、実際にそこまでできているのかが気になるところです。本作は2010年2月、PS3向けに発売予定です。
"Heavy Rain Is Not An Adventure Game" [GameInformer via GameThirst]
(abcxyz)
掲載日時:2010.01.03 17:00
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