ゲーマー座談会:『FF XIII』どうだった?(後編)
掲載日時:2010.02.03 23:00
バトルに触れた前編、システム全体に触れた中編に続いて、『ファイナルファンタジー XIII』座談会(後編)をお届けします。
座談会の締めとなる後編では、『FF13』の物語面、演出力の弱さについて、厳しい指摘が相次ぎます。
*注意*
以下の会話にはエンディングまで含めたネタバレがあります。
ネタバレしても良い方のみご覧ください。
―シナリオ/ストーリーはどうでした?
B: うーん...。悪くは...ない...かな...。
A: 自分としては70点ぐらい...。
C: セッティング(ゲーム開始時におけるキャラクターたちの立場や周囲の環境)はかなりよい。前半は厳しく、中盤が面白い。終盤は、もう、その、...ボロボロ。
B: 中盤っていうのは、どのあたりですか?
C: 自分のイメージですが、中盤はライト+ホープが始まるあたり~11章終了までですかねー。
A: 序盤厳しかったですか? 僕は結構楽しかったですが。
C: セッティングがとにかくよいので、楽しくは進める。ただ、キャラが好きになれんのよ。序盤はそこで失敗してる。
A: 自分は、サッズの目的とか、ヴァニラの正体とかわからなくていろいろ想像してるとき楽しかったです。このふたりは厚いキャラクター性をもっていて満足できました。
B: RPGって、物語の進度とストーリーの進み方がリンクしてるのが美しいと思うんですよ。でも中盤は、とりあえずルシになって聖府の追っ手から逃げてるだけで、ゲーム進行的にはほとんど動きがない。
A: 逃亡シーンはもっと短くてよかったのは同感です。
B: その合間にもどんどんイベントが挟まって、キャラの過去とか、隠されてたエピソードとかが明かされていくのに違和感を感じました。
―「ゲーム進行的に~」とはどういうニュアンスでしょうか? ライトニングたちが目的に向かって進んでないってことですか?
C: 目的が無いんですよね...。
A: そう、しかも最後のほうまで目的が定まらない!
B: ホントに、やってることはただ逃げてるだけで、途中途中でマップが変わるだけなんですよ。
C: さっき(中編)もちょっと言ったんですが、『FF 13』って「社会の敵」がテーマで、絶望しかない状態に放り込まれたキャラたちが、どう立ち向かうかって物語だと思うんですよ。
A: はい。
C: 3章からは、キャラクターがそれぞれ現実逃避するんですよね。で、現実逃避をしてもしょうがないと思えるセッティングは素晴らしいんですよ。「どうやってこの絶望を打破するんだろう」ってわくわくできるんで。
B: そうですね。
C: ただ、その現実逃避から戻って来るためのイベントがしょぼい。
B: 最後の解決の仕方もひどい。
A: そうそう! 最後のほうのまとめかたひどい!
B: たぶん、これだけの絶望感、閉塞感をそのままカタルシスに持って行けたら、すごいいいストーリーになってたと思うんですが...。

C: 「現実逃避→復活」って流れは『ペルソナ3』と似た構造なんですが、『P3』と決定的に違う点がふたつあります。ひとつはキャラに好感を持たせるのに失敗してること。『P3』では、とにかく序盤を「そいつがいかにイイ奴か」の説明・演出に費やしてるんですよね。それがなくて、いきなり現実逃避してる。
A: ふむふむ。
C: ぶっちゃけ、あいつら腹立つw みんなイライラしてますからね!
A: なるほどw
B: 正直、全員キライです、僕は。
C: 俺はサッズだけ肯定です。
B: あ、サッズさんはいいですね。唯一、自分目線で見られたキャラ。
A: ホープとスノウはあんまり...。サッズとヴァニラは好き。
C: 『P3』とのもうひとつの違いが、「覚悟の決め方」。
C: 現実逃避から帰ってくるためには覚悟が必要じゃないですか。でもそれが、例えばライトニングは「聖府のファルシをなんとなく見つめる」くらいなんですよw
A: カーバンクルのところですね。
C: わざわざトラウマ乗り越えるために召喚獣の設定*がああなってるのに、活かされてるのはホントにサッズくらい。
*ルシにされた人間が迷いに直面すると、召喚獣が現れルシの力を試す、という設定。
B: ノーチラスでしたっけ、サッズとヴァニラが途中で立ち寄る町。
C: 遊園地の街ですね。
B: そうそう。あそこは町の華やかさと、二人の置かれた境遇の対比がなんとも言えなくて。二人とも明るくふるまってるんだけど、その裏に悲壮な決意みたいなのがうっすら見えてて。
A: あそこでドッジが出てきて! クリスタルになって! ってとこはズガンときました。
C: やっぱりサッズだけは成功してるんだよなあ。
B: あのシーンはものすごく評価してます。終始あそこ並みのテンションで最後まで行けてたら。ものすごい名作になってたと思う。
C: 同感です。

C: あと、ついでなんで喋っておこうと思うんですが、システムはともかく、シナリオだけ見ると11章の最後から先はひどかったと俺は思ってます。理由は簡単で「戦う理由」が一切理解できないんですよ。
A: 最後の方、口では「諦めない」と言ってるのに、流されてるだけでしたからね。
B: 投げっぱなしもいいとこですよね。「なるようになれ」的な。
A: なにか解決法を模索するわけでもなく、とりあえず進むだけ。
C: そうなんです。このまま進んでも戻ってもダメだという状況で、とくにアイデアも無くコクーンに戻る決断をしたときには、「えー」って画面の前で言いました。
B: 最後、彼らはコクーンを守るためには、コクーンを支えるファルシを破壊しなきゃならない...ってジレンマに直面しますよね。
A: あそこでちょっと強引でもなにか手段を講じて欲しかったですね。
C: それが失敗してもよかったからね。
B: コクーンを守るには、諸悪の根源であるファルシを倒さなきゃならない。でもファルシを倒すとコクーンは崩壊しちゃう。どうやって解決するんだろう...って進めていったら、最後のアレですよ!
C: なんとなく、行き当たりばったりで終わる。
B: そこはプレイヤーとしては、すごく置いていかれた感が。
―そこで「ファルシを倒すしかない!」って決断するためのきっかけがないんですね。
A: 決断というか、何もできない何もしない、なんです。とりあえずボスが残してった自動操縦の飛空艇に乗る。
C: ラスボスを倒しちゃいけない話をしているのにもかかわらず、ラスボスが出てくると、「お前を倒す!」とか言いますからねw
B: あれひどいですよねw 倒しちゃダメだろ! ってw 「悪いやつ倒したら世界が救われる」ってのはRPGの王道なんですけど。
A: あの戦闘、攻撃しちゃいけないのかと思って一回全滅しました。
B: わはははw それはそれでFFっぽいですねw
C: Aさんはすごくいいプレイヤーだw
―「お前を倒す!」ってどのキャラの発言です?
B: ライトニング...ですよね?
C: たぶんライトニングさん...かな。
A: だったと思います。
―なんで言葉を濁すんですか!
C: なにせ理解できない発言なんでw
A: 彼女、根拠なくテキトーなこと言うんです。それもしょっちゅう。

B: で、実際にボスを倒してゲームは終わるんですけど、本当に世界が救われるのって、その後のムービーであの二人がアレをアレしたからなんですよね。
A: 自分が世界を救ったって感じはしないですよね。
C: 俺たちの知らない設定+ご都合的な奇跡をバーンと叩きつけて終わりでした。
B: むしろ、スノウたちはコクーンぶっ壊した破壊者。
C: これは別の友達と話してたんですが、エンディングのあと、下界に降りてもコクーンの人々は生きていけないですよね。
A: 生活インフラから行政まで、みんな全停止してますからね。
B: それハッピーエンドか? って僕も思いました。
C: 最後、ロゴの状態になるところは美しかったのに...。
A: せめて、下界は恐れるようなところじゃない、人間が暮らしていけるんだ! って設定なら救われたと思うんですが、下界は人類滅亡してますからね。
B: 山みたいなモンスターもうろついてるし。
C: 人間だけ助けた、という感じ。
B: まあ、それがプレイヤーの選択でそうなったのなら納得できなくもないんです。でもあのゲーム、キャラがどんどん先走って、どんどん勝手なことして、最後は奇跡で救われてるからぽかーんとしちゃう。
A: しちゃいますねー。
C: 感情移入に失敗してるんですよね。プレイヤーがきちんとキャラに感情移入して、さらに納得する決断をとっていれば、まだ見られたはずなんですけど。
B: 少なくともRPGのストーリー構成としては、致命的に失敗してると思いました。
―手厳しいですね...。最後に、それぞれのまとめを。
A: 自分は買って良かった、遊んでよかったとは思う作品でした。点数つけるなら80点。足りない20点は全てストーリーのマイナス。正直、もっと面白くできたのに! と感じる部分が多くてもったいない!
B: 誤解されそうなんで言っておきますが、僕は今回のFF、すごい評価してるんですよ! JRPGってある意味、進化の袋小路に迷い込んで、行き詰まっちゃってるようなジャンルじゃないですか。そこからなんとか抜けだそうと、みっともないくらいにあがきまくった感があちこちに感じられて、そういう意欲は僕はすごく好きです。
C: あ、俺も80点ですね。評価は、あちこち斬り捨てたゲームだな、というものです。マップを一本道にして、イベント進行と戦闘をメインにして、悩まずにさくさく進める。その代わり、メイン部分には気合い入れる。自分はもう、大作とよばれるRPGくらいしかやれない人間なので、この割り切り方はかなり評価してます。
―すっごいカッティングエッジな造りですよね。
C: そのあたりBさんも言われてましたが、意欲的なところで『FF』たらんとした結果なのかもな、と思いました。 『ファイナルファンタジー』ってずーっと最先端の称号ですからね。
B: RPGって今さらなジャンルじゃないですか。これ以上「最先端」って言われても、何したらいいのよ、って。よく言えば安定、悪く言えば先がないジャンル。でも『FF 13』は遊んでて、まだまだ進化の余地があるな、って思えたんですよね。
A: 毎回ゲームシステムもがらっと変えてますよね。やれることを狭くして、それぞれを特化していくんですかね、これからは。
―今日はありがとうございました!
以上、全3回に渡って『ファイナルファンタジー XIII』座談会をお届けしました。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今回の座談会を簡単にまとめると、「シナリオ以外はよくできてる」という評価になります。が、もちろんプレイした人によって、異なる意見・感想があると思います。
「○○のシステムには別の一面もあるよ」「○○という意見には賛同できない」といったご意見があれば、ぜひコメントをお願いします!
(金本太郎)

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掲載日時:2010.02.03 23:00
最近のコメント : 12:25の人前に誉めた上で、FFらしいと言ってるんだから、そこは......more ≫
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コメント(11)
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>正直、もっと面白くできたのに!
>と感じる部分が多くてもったいない!
うんうん。
どうも彼らの言う「『FF 13』は遊んでて、まだまだ進化の余地があるな」がさっぱりわからない。
もちろんある一定の方向に特化させるということはわかる。それでよくなる、遊んでて気持ちのいいものはそれでよいと思う。
でもFF13の方向性はストーリーテリングとゲーム性の融合というものからは完全にかけ離れて行ってはいないだろうか?
ゲーム部分とストーリーが乖離しすぎていて、ゲームという媒体で表現する必要性があまり感じられない作品ではないか?
「特化」であって「進化」ではないのではないか?
JRPG以外のゲームに触ったことがまったく無いような意見に感じられる。
触ってみたあげく、JRPGの流れの面白さを選択したのならまだ納得のいく意見にもなるだろうが、この会談からはそれはまったく感じられない。
非常に狭い知識と見聞で、もとから「FF13は面白いはずだ!」という固い意思の元で遊んだようにしか見えないのです。
若干点数が高い気もしますが、ストーリーの批判については的確だと思います。
一本道のダンジョンは評価できて、逃げることに関しては否定なんですね
ちょっと矛盾してるような印象を受けます
元々聖府との対立から始まったストーリーでしたし、それから逃げることは必然なわけで
もちろんストーリーも逃げることを主軸にしながら、どうやって聖府と戦っていこうかというストーリーだったはず
この人達がプレイしたゲームは本当にFF13なのかと疑問が生じるほどです…
戦闘システムに関しては一部賛同できるところもありましたが、
前中後編と全体的に非常に残念な内容でした
特化も進化も同じでは?
これだけが一つの進化のかたちではないわけですし。正解なのかどうかも解りません。
(より映画のようにという)FFの方向性を考えればこれまでの方向性を突き詰めた正常進化とも言えると思いますが。
それが受け入れられるかは別として。
シナリオの構成は私も同意権ですね、ストーリーを構成する章の殆どが逃亡劇で、それぞれ決着つけてサァ何かしようというところで、勝手に場面が展開してしまう。
ファルシ&聖府とルシである主人公たちの対立構造以外が殆ど無いか、さっさと幕が惹かれてしまう。
物語としては、押して引いて押して引いて、最後のどんでん返しに押して、世界を救う為に決着をつけに「引く」、最低三回だと思います。 四回が平均的だと思います。
それが1.5回?で終わってしまうんですよね。最後に引くのあきらめちゃいましたから。
綺麗な絵を描いて動画を作って設定を作って、で終わったしまった感じです。
私は点数をつけるのなら50点ですかねぇ。
FF12での尻切れトンボをまたやらかしたので。
レベルデザインとそれに関するゲーム構築の放棄が一番のマイナス点です。
そして、ブランドで自動的に売れさえすれば、もう何をしてもいい、という事が結果論として成り立ってしまっている、これはかなり酷い事だと思います。
クロノトリガーやFFT、デュープリズムやベイグラントの出た、あの時代からはどんどん退化していると思いますねぇ。
ストーリーとしての評価と、テンポやsksk感といったゲーム性に関しての話なので
特に矛盾した部分はそこに関しては無いと思いますが。
ゲーム性の部分の評価と、それとは別にストーリーの評価をするのは問題無いでしょう。
「ロックマンのアクションは面白いが、ストーリーはダメ」って言ってる人を「矛盾してる」というようなものでしょう。
まぁロックマンにストーリーはあって無いような物なのでもっと上手い喩えがありそうですがw
通して読ませて頂きましたが、ストーリーやシナリオについての言及に終始していて、
ゲームと言うより、映画やアニメを観るようなスタンスでプレイしているんだなと感じました。
FFファンの特徴?のようなものが、よく出ていて面白かったです。
カッティングエッジな作りとありますが、まさにそのものですね。
ビジョンの再現に特化したレベルデザインで、プレイヤーにある意味ゲームらしい無駄な事を何もさせない作りです。
(マップの造りはもちろん、マップギミックも。バトル回数すらも計算されてますね。)
操作する部分もムービーみたいな意識で作られています。
ここの評価に加えて、女キャラの格好良さと先進的な世界観が良かったので90点ぐらいかな。
説明しないストーリーはいいんですけど、11章以降のダイジェストみたいなストーリーの端折り感は、別の類だと思うので
補足したディレクターズカットみたいなのがでれば満点になりそうなんですが。
ストーリーの評価が構成の1/3を締めている記事で、ほぼ全員が否定意見、しかし総合評価が8割以上で肯定的。
・・・うーん、まとまりが無いですよね。
最後、ゲームと関係ないFFブランドで褒めていてわらったwむりやりスギw
どうせならシナリオも褒めれば良かったのでは?
やっぱ、スクエアから圧力的な物があるんですか?大人は大変ですね
12:25の人
前に誉めた上で、FFらしいと言ってるんだから、そこは良いでしょw
全体的に理由を語ってるし、ムリヤリじゃない。好みの問題。
まぁ、記事に対しての点数は?気味だけど。