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コラム:『ワンダと巨像』から学べること

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皆さん、PS2の名作『ワンダと巨像』は間違いなく憶えていますよね?

あのなんとも言えない感動と切なさ、あれはゲーマーじゃなくても、心に残る作品ではないかと思います。暴力や迫力に頼りがちな今時のタイトルには、何か深みを感じる事がないと考える方もいらっしゃるのでは?

デザイン&テクノロジー国際アカデミーでゲーム製作の教授をされているアマンダ・ラングさんが自身のノウハウを通し、「何故もっと『ワンダと巨像』みたいなゲームが製作されないのか?」という疑問を持ち、米Kotakuにてコラムを執筆されました。

『ワンダ』HD対応のリメイクも噂されている中、とても興味深い内容となっております。


 
どうして私たちは第二の『ワンダと巨像』を作れないのか?
Why Can't We Make Another Shadow of the Colossus?

 
『ワンダと巨像』はよく「今まで一番重要なゲーム」として扱われる事があります。会話の中で「ゲームは芸術」というお題が挙げられると、間違いなく本作の話は出てきます。その他、ゲーム内での道徳のトピックが用いられると、悪の道を嫌でも選ばせる『ワンダと巨像』が一番優れていたと言う人は必ずいます。

映画評論家のロジャー・イーバートさんは「ゲームは芸術ではない」と発言していますが、『ワンダと巨像』が存在する限り、それは意に反します

しかし、どうして本作を真似るゲームはもっと存在しないのでしょうか?
 

 
続編を作れ、と言っているのではないです。『人喰いの大鷲トリコ』は確かにシリーズの次なる作品ですが、『ICO』と『ワンダ』に関係性が微妙にあったぐらいのように、次回の作品も同じく基本的に違うタイトルになると思います。

そういう事ではなく、『ワンダ』からゲームデザインを学び、同じ様な感情的内容を創れないのかを問いかけたいのです。何故ここは上手くいったのか、何故こんなに心に残ったのか、何故もっと本作から学ぼうとしないのか

 
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私が萌芽的だと思う作品 (『ゼルダの伝説: 時のオカリナ』と『ワンダと巨像』)はほとんどやる事がない様なオープンワールドを舞台にしています。『オカリナ』のときは技術的ハンデがまだあり、開発者達はアクション・アドベンチャーというジャンルで3D空間をどう上手く扱うのかを探っていたのと違い、『ワンダ』ではその空き地のような環境は意図的であり、しっくり来るものです。

本作では、オープンワールドで「する事がない」ことと、躍起な戦いとのコントラストがある事によってゲームの素晴らしさが表れるのです。その上、「幼年期の単純な楽しみ」を思い浮かべる様な、岩や木を登ったり、池を飛び越えるなどが直感的な操作性で演出されています。子供には難しく、大人には勇気が足りないと出来ないアクションをこなす運動神経の優れた主人公は、ハデなパルクールのエキスパートのようにクールすぎる感じには扱われず、その挑戦も適切なものであります。

本作のボス戦で大いに話題になるのは、デカい巨像を登り、弱点を見つけるゲームプレイではありません。巨大な敵と戦うというのは確かに重要なのですが、ファンに心残りするのは巨像の死に様なのです。哀れで、自ら崩れ去り、死にかけの動物の様な震えた喘ぎ。

『ワンダ』のボス戦と、スタンダードなアクションゲームの中で勝ち誇る戦いを比較してみましょう。迫力のある暴力表現、時には意味もなく爆発して主人公を急ぎ足で逃げさせる演出。暴力という現実を見つめ直すよりも、アクション映画の様な称賛はゲーム業界では普通すぎて際立たず、代わりに本作は目立ちます。

そして主人公の唯一の旅仲間の馬・アグロ。これもまた『時のオカリナ』のイノベーションを『ワンダと巨像』が完璧にしたものです。我々人間は動物に愛着がわいて、それと同時に主人公の馬はいつになっても誠実であります。

他社は私達が求めている「馬」が何かを理解していません。旅を速める道具だけではありません。乗馬が楽しいだけじゃいけないのです。私達が正に求めているのは「これこそ私の馬だ!」と思わせる感覚です。最後まで誠実であり、どんな時でも共にいる旅仲間。アグロがスゴイのは「私の馬」だからです。優しくしてあげたいですし、時にはいいモノをあげたい、そして「手強い相手」に刃向かって倒す時にその場から逃げられる安心を持ちたい。

この三つの要素(広く穏やかな世界、暴力的称賛の無さ、パートナーである動物)は他のゲームもパクろうとしますが、結果は酷すぎて比較にもなりません。

 
もしかしたら『アサシン・クリード』は『ワンダと巨像』を真似ようとしていたのかもしれません。全ての要素は確かにあります。旅をして行き渡る広い世界、セットからセットをパルクールで移動する事、敵が殺される時の長引く演技、そしてもちろん乗馬も。

しかし『アサシン・クリード』の開発者はオープンワールドに自信を持てなかったのか、この環境の中で常にユーザーが「する事」がないといけないと思い、クエストの合間にパトロールから身を隠さなくてはいけない事を要求しました。その上、パルクールは挑戦心をくすぐらなかった。死亡の場面なんてどうでもいいくらいのもので、『ワンダ』の巨像が最後に虚しく崩れていく抑えたアニメーションとは比べ物になりません。まるで、『アサシン』のクリエイターは静かな演出をする自信がなかったかのように思えます。

 
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『Far Cry 2』の場合もオープンワールドに安心しきれてないです。本作はアフリカが美しく再現され、その静かな強度と自然に対する敬意はゲームとして称賛されています。

しかし、実際にプレイしてみると、純粋に喜んで探検したい場所を探検していると、ジープに乗ったワルが急に登場して、車にひかれそうになります。突然と弾丸の戦いが始まり、自分も何でか解らない。

ゲームデザイナー達は、「オープンワールドに何も無いのはダメだ!」とでも思ったのでしょうか。じゃあね、言わせてもらいますよ。何も無くて充分だったのよ! それを最初から信じて、暴力の場面も適切な時 (勿論、ミッション中) の為に取っておいていたなら、本作はもっと面白く、より論理的で、長引いた感じがしなかったかもしれない。

 
『ワンダと巨像』の芸術的体験はいつになっても独自なものだと思います。しかし、そこから何が上手くいったのかを学ぼうとし、本作の大胆な決断を再現するべきであります。純粋な探検心を遊ばせる興味深いオープンワールド、「死」が付帯的でなく、全ての殺害に深い意味を持つ世界。アナタを想ってくれて、純粋に「友」であるAI仲間。このようなことが重要な手掛かりではないのでしょうか。

 
Amanda Lange(原文/サチ・コクスン)

 

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ワンダと巨像 大地の咆哮 [Soundtrack]


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コメント(1)
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とりあえず物語が始まったら終わらせるという当たり前の事を出来るようになって欲しい、特に洋ゲー。

最近流行のハリウッド映画じゃあるまいしラスボス倒したと思ったら実はまだ謎が残っていて続きは続編で!お楽しみに!ってパターンで人を感動させられるわけが無いだろう。

ワンダが名作と言われるのはテーマ性が強くて抽象的でまとめ方が上手いだけ。あれがお姫様とキスして目を覚まして結婚してめでたしめでたしならここまで名作と言われるだろうか?

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