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シリーズ最新作『BioShock Infinite』発表記者会見:舞台は空中都市へ

2010.08.16 13:40 | コメント[0] | トラックバック[0] | タグ:BIOSHOCK | by 上原理

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2007年発売の初代『バイオショック』、今年発売の『バイオショック2』共に大きな話題となった本シリーズですが、次回作は大きく姿を変えて登場するようですよ。

正式名称は『BioShock Infinite』。前2作は荒廃した海底都市「ラプチャー」が舞台でしたが、本作の舞台はなんと空中都市。1912年のアメリカ、宙に浮かぶ都市「コロンビア(Columbia)」にてストーリーが展開されてゆきます。一体どのようなゲームに仕上がるのでしょうか?

ニューヨークはプラザホテルにてプレスカンファレンスが開かれ、トレーラーとライブデモがお披露目されました。その模様を米Kotakuのトティーロ副編集長が届けてくれました。
 

 
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沈黙を破る時が来ました。」トレーラーの発表を前に、Irrational Gamesのクリエイティブディレクターであるケン・レヴィン氏はそう前置きしました。プラザホテルの一室には大勢の記者が詰めかけましたが、雰囲気は整然そのもの。みな言われるがままにラップトップや携帯を提出し、ステージの前で発表を待ち構えていました。なんとホテルの外には報道車の姿も。まあそれは『BioShock Infinite』ではなく、脱税やなんやで騒がれている民主党のチャーリー・ランジェル下院議員の取材だったみたいですけどね。どうやら1階上で彼の誕生パーティーがあったみたいです。

それはさておき、レヴィン氏のチームはゲーム業界でも1、2を争う秘密主義チームだなんて言われています。2Kオーストラリアと提携して開発した2007年の1作目は事前に何の情報もなく、いくつかの姉妹スタジオによって製作された続編の存在も示唆される事はありませんでした。そして今回も電撃発表です。2Kボストンとしても知られたIrrational Gamesが『バイオショック』シリーズに返り咲き、今まさにトレーラーが発表されようとしています。

映像は海底と思われるシーンから始まり、シリーズでも重要なキャラクターであるビッグダディーを通り過ぎていきます。しかしこれはただのトリック、ある男が顔を突っ込んでいた水槽の中の景色でした。本当の舞台は20世紀初頭、荒廃しつつある空中都市コロンビアです。

 
■20世紀のデススター

以下が今回お披露目されたトレーラーです。秘密裏に開発され、ようやく断片が公開された今作は、2012年にPC、PlayStation3、Xbox 360にて発売予定

 

 
トレーラーからもお分かりのように、『BioShock Infinite』はシリーズお馴染みのヒストリカルSFファーストパーソンアドベンチャーゲーム、といったところでしょうか。しかし今回の舞台は空です。レヴィン氏によれば、本作のテーマは初代バイオショックと共通する点があり、前作と同じく奇妙な、それでいて懐かしくもある場所を舞台にバラエティー豊かなゲームプレイが展開されるとか。

時代設定は前2作よりも前となりますが、どうやら本作がそれらの前触れとなる作品な訳ではなさそうです。レヴィン氏はその点について触れませんでしたし、シリーズ同士の繋がりを説明する事もありませんでした。ただ一言、「そんな事考えたくもありません。そのような会話が建設的なものになるとは思えないんです。」

『BioShock Infinite』の世界観が垣間見えたトレーラーの上映が終わると、レヴィン氏による口頭説明が始まりました。時代は1910年代初め、メインの舞台はコロンビア、内戦後に驚異的な発展を遂げ、強大な支配力を誇るアメリカ合衆国上空を気球によって漂う空中都市です。

レヴィン氏:そこで何か悪い事が起きてしまうんです。コロンビアは宙に浮かぶ楽園ではなく、デススターなんです。ストーリーが進むにつれ、コロンビアはおぞましい国際的な事件に巻き込まれ、雲の中へと姿を消してしまいます。

主人公は元ピンカートン探偵社のブッカー・デウィット(Booker Dewitt)、いつも不機嫌な男。彼はコロンビアの場所を知っているという謎の男から依頼を受け、コロンビアで生まれ育ち、今もそこに囚われているエリザベス(Elizabeth)という女性を助け出す任務を背負うことになります。

プレーヤーはエリザベスの超能力の助けを借りつつ、彼女と共にコロンビアを脱出しなければなりません。

何か悪い事」とは何なのか、コロンビアとは一体どのような場所なのか、謎は深まるばかりです。早くこの手でプレイしてみたいものですね。

 
■ライブデモお披露目

もしシリーズをプレイした事がある人なら、アクションにダイナミックさが足りないと思ったことがあるのでは? 実際のゲームプレイを目にした時はただただ驚きでした。それはまさにアクションの連続とも言っていいもので、『コール オブ デューティー』のキャンペーンにも似た感覚を味わえるものになっていました。

デモは、主人公がコロンビアの石畳が敷かれた道路を歩くシーンから始まります。宙に浮かぶ鐘塔がグラついたかと思うと、彼の目の前で崩れ落ちてしまいます。先を進むと、出入り口の前で掃除をしている女性が通り過ぎるのですが、その家は彼女の真後ろで燃え盛っています。道路のど真ん中で死んだ馬が鳥についばまれています。コロンビアはなんとも狂った場所です。

コロンビアはまさにアメリカの醜悪さ、とも言える部分を体現した場所かに見えました。しかしレヴィン氏によれば、より正確にはこれはアメリカ例外主義の現れなのだとか。アメリカが全盛を極めた時代、電気やラジオが発明され、人々はよりその力を誇示すべく、空中都市を建造します。しかしそれは差別の帝国、とも言えるものを生み出してしまいのです。

 
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主人公が48個の星が描かれた国旗を通り過ぎると、こんなスローガンが目につきました。「信念、民族、故郷のために」コロンビアの愛国主義とは、まさに行き過ぎた好戦的愛国主義で、自衛の権利を極限まで拡大解釈しています。ある男がそこで政治を説いていて、みなに警告しています、「奴らはお前達の銃を奪ってしまうぞ。」その傍らにはライフルの詰まった樽が置かれてあり、主人公はここで銃を手に入れる事になるのです。

主人公が銃を手に入れると、かの説教者の表情が一変、カラスの群れと共にうなり声をあげて襲いかかってきます。後に主人公も「Murder of Crows(カラスの殺人)」というドリンクを飲むことで、カラスの群れを使って敵を攻撃することが出来るようになります。

他にもいくつかの超能力を目にすることが出来ました。デモが先に進んだバーでの戦闘シーンでは、テレキネシスを使って敵からショットガンを奪い取る場面が見られました。銃が敵の前に浮かび、銃口が敵の方向に、それが火を吹き、そして主人公の手元に収まりました。同じ力を使ってフットボール程の大きさの砲弾を空中で止め、それを砲塔へ打ち返す、なんてシーンもありましたよ。

怒れる愛国者達に満ちあふれた空中都市の魅力はさておき、本作の新要素は2点あります。登場人物「エリザベス」と、コロンビア内の各地点を結ぶ「スカイライン(Skyline)」と呼ばれる鉄道です。

まずはエリザベスから。彼女はやせ形で黒髪、胸元を大胆にはだけたヒロインで、時に囚われ、時には戦闘時の強い味方となります。

彼女はAIによって操作される仲間なのですが、レヴィン氏によれば、他のゲームでよくある「エスコートミッション」のように、プレーヤーにとって足手まといになる事は絶対にないそうですよ。それどころか、Valve開発の『Left 4 Dead』にて見られたような、プレイ中の会話でストーリーテリングが進行する手法が使われ、かなり重要なキャラクターとなっているようです。また、彼女は主人公の超能力を増幅することができ、プレイヤーが望みさえすれば協力な助っ人となります。もちろん限度もありますけどね。

デモのある時点で、エリザベスが武装した集団の頭上に嵐を呼んでいるシーンがありました。デウィットはそこに雷を放ち、敵に雷嵐をお見舞い。しかし次の瞬間エリザベスは苦しそうにうずくまり、鼻血を出しながら倒れてしまいました。

配布されたプリントに記載されてあったレヴィン氏へのインタビューではこう説明されてありました、「彼女の助けを借りるには代償を支払わねばなりません。主人公もエリザベスも、スーパーヒーローではないのです。2人とも巨大な困難に直面し、極限へと追いつめられていく運命なんです。」

デモが進むと、2人は橋の上でロボット、あるいはロボットスーツを着込んだ敵に直面してしまいます。エリザベスが手早く光球を空中高くに作り出すと、デウィットがそれを敵の頭に上手く命中させます。すると橋の真ん中が崩れ落ちます。

レヴィン氏は後のインタビューでエリザベスというキャラクターの重要性をこう説明しました、「彼女はシリーズ第一作で出来なかったスケールのことを可能にしてくれる存在なんです。」橋が落ち、ロボット鳥が登場した場面でこのデモは終了しました。

 
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もう1つデモで目立った要素はスカイラインと命名された鉄道でした。これらは元々、部屋同士、都市のブロック間を電車で移動するために使われるものなんですが、今回のデモでは人がつかまって移動するのに使われていました。

例えば前述の説教師は戦闘中に電車につかまり一瞬で射程外へ抜け出したかと思うと、戻ってきて攻撃に転じました。主人公も同じ方法で素早く移動することができ、どうやらこれを利用して敵から逃げたり、一瞬で距離を詰める、もしくは側面を突いたりすることが出来るようです。

レヴィン氏へのインタビューにて、このスカイラインというのは『Halo』でいう所のワートホグなのか、という質問をぶつけてみました。つまりHalo従来の歩兵戦が、このビークルの登場によって乗り物を主体とした戦争ゲームに変わったように、プレイ感覚を大きく変える存在になるのかと。彼はこの類似性をいたく気に入った様子で、この鉄道は『ラチェット&クランク』に登場するような単なる移動手段にはならない、と語りました。

このスカイラインは、Retro Studioが開発した『メトロイドプライム3 コラプション』に登場した浮遊する足場を結ぶ鉄道を思い起こさせます。しかし本作ではスカイラインのネットワークはかなり複雑に入り組んでいるようなので、メトロイドプライム3のように移動にも戦闘にも滅多に使うことがない、という状態に陥ることはなさそうです。加えて、『BioShock Infinite』の場合はすでに数多く用意されている戦闘手段に新たな1つが加わった、という点が大きいのではないでしょうか。

 
■リアルなキャラクター像

レヴィン氏は主人公に関して、本作のプレーヤーは、操作するキャラクターを演じているという確かな感覚が得られるだろう、と説明しました。初代『BioShock』の主人公は確かに他のキャラクターと重要な関係を持っていましたが、感情表現の観点からすれば、彼は空っぽでした。しかしブッカー・デウィットはひと味違うようです。彼は独自のバックグラウンドを持つ1人の人物です。レヴィン氏は言います、「彼は受けた仕事は必ずやり遂げる男です...それなりの対価を支払えばですが。」

レヴィン氏がこのタイトルに求めるのは、いわばプレイヤーがアクションを指揮する感覚です。レヴィン氏はしきりに「表現の自由」という言葉を交えながら、この作品の一番の魅力を説明しました。

プレイヤーはすべての戦闘において、どう戦うかを選択することが出来ます。どの能力を使うのか、どの武器を使うのか、エリザベスと協力して敵に立ち向かうのか、プレイヤーにとってベストな方法をいつでも選べるのです。しかしその中でも主人公は1人のキャラクターとしてちゃんと確立されているわけです。

さらには、どうやらコロンビアに住む人々もちゃんとそれぞれ個性があるみたいです。レヴィン氏によれば、本作では初代『BioShock』での、FPSゲームだからといって出会うキャラクター全てが危険な敵なわけではない、というアイデアをさらに広げたようです。

レヴィン氏:今回のデモでは中立、というアイデアをお見せしました。主人公がバーに入っていくと、人々がこちらを睨んできます。彼らは用心深く、すぐには襲いかかってきません。

ここでの我々の考えは、登場する人々が主人公に対して悪意を感じているのかを分からなくしてみる、ということです。彼らはそのまま座っているだけなのか? こちらに襲いかかってくるのか? 何がきっかけとなるのか? 我々は街中の人間が自動的に攻撃してくるわけではない、という観念を本作に持ち込みたかったのです。

そのおかげで、さながら西部劇のようなプレイ感覚となったのではないでしょうか。腰のピストルに手を当て、バーへ入っていきます。そこで一体どんな展開が待ち受けているのかは誰にも分かりません。

もちろん今回のライブデモはアクションを見せるために、バーはすぐに修羅場へと変貌したんですけどね。

 

今回のプレスカンファレンスで配られたグッズです。コロンビアの秘密が隠されているのでしょうか?

 
■宙に浮いたままの謎

『BioShock Infinite』の発売まで16ヶ月、まだまだ開発の時間は残されています。ボクたちが実際にプレイできるのは2012年、ちょうど本作の舞台の1世紀後となります。これから徐々にベールを脱いでいくのでしょう。例えばスカイラインです。これはレヴィン氏によれば、将来的に本作の目玉となる要素なのだとか。それ程重要なポイントみたいです。

マルチプレイヤーに関しては特に語られることはなく、もしIrrational Gamesが特別な何かを思いつくことが出来れば実装も考える、というスタンスのようでした。タイトル名の「Infinite」の意味は決して明かしてくれませんでした。ただ、何か重大な意味がこめられているそうですよ。

 
初代『BioShock』から早3年。ようやくIrrational Games最新作の姿が見えてきました。

『BioShock Infinite』は2007年の初代作品のコアシステム、ゲームプレイの良さを上手く残しているようです。『ファイナルファンタジー』シリーズのように、ストーリー上の繋がりはありませんが(もちろん公式には、という意味で)、そのは受け継ぎ、進化しています。舞台を空にしたことで、作品はより壮大に、そしてゲームプレイの可能性はより広がっているのではないでしょうか。

ゲーマーをよりワクワクさせる『BioShock』は再来年発売。今まで体験したことのないような異端のアメリカ社会を舞台に、前作より激しいアクションと、より複雑なストーリーテリングが展開されますよ。




以上、トティーロ副編集長のレポートでした。

おまけと言ってはなんですが、米Kotakuのコメント欄に本作のパッケージのアイデアが投稿されていました。たぶん実際はこのイメージの100倍暗い作品になりそうですけどね...

sirspankalot

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Pojodin:空中都市と聞いて思い浮かぶのはこれだけだった...

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Stephen Totilo(原文/上原理)

 

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Spike The Best バイオショック


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